自家製テンペ2通りの作り方
ホームメイド・テンペの作り方。普通の方法とおからを使った簡単な方法をご紹介します。
少し前に、栄養価が高いすごい食材として注目されたテンペ。ビーガンになろうと思うまで、インドネシア原産の発酵食品という知識はありましたが、実際に食べたことはありませんでした。それが、特にタンパク質源としていろいろな植物性食材を試す中でテンペを使って料理をしていくと、すっかりその魅力にはまってしまいました。
テンペの魅力は、その高い栄養価だけではなく、大豆の水煮と違う、発酵によるちょっとナッツのような独特な風味と、しっとり弾力のある食感です。ちなみに、大豆の発酵食品であっても、納豆のような臭いやねばつきはありません。そのままソテーしても美味しいですし、フードプロセッサーなどで細かくして、ひき肉のように使うこともできます。
少し前に注目されたこともあってスーパーなどで普通に売られていることが多いですが、値段はなかなかのもの!グラム単価にしたら、ちょっといい牛肉なんかと変わらないのでは?と思ってしまうほど。我が家でかなり使用頻度が高くなってきたところで、家で作れないものかとリサーチを始めました。
テンペの種菌はインターネットで入手できましたし、作り方を見つけるのは難しくありませんでしたが、結構大変そうだな、というのが印象でした。そして実際に作ってみると、うまくはできたのですが、やはりかなり手間はかかりました…
ホームメイド・テンペの普通の作り方
- 大豆(乾燥)…500g
- テンペ種菌…3g
- でん粉(片栗粉など)…7g
- 酢…浸水用に100ml、水煮用に100ml
まずは、大豆を2Lの水と100mlの酢に一晩浸水させます。その後、大豆の薄皮をできるだけ丁寧に取り除いていきます。大豆同士をやさしくこするようにすると、比較的簡単に剥がれます。
その後、たっぷりの水と100mlの酢で30~60分煮ます。最終的なテンペはこの時点の固さになりますので、煮る時間はお好みの柔らかになるまで、です。
ざるなどにとり、よく水を切って、5~10分ほど置きます。テンペ菌が発酵するのは28~35度ほどなので、40度くらいまで冷まし、余分な水分を蒸発させたら、大豆の一つひとつをコーティングするように、テンペの種菌とでん粉を混ぜたものと一緒にします。テンペの種菌だけだと量が少ないので、でん粉を混ぜることにより、かさが増しし、大豆を均一にコーティングしやすくなります。
発酵の方法は、いくつかありますが、ここではZipバッグに入れ、テンペ菌が息ができるように爪楊枝で穴を開けています。
温かい場所に24~48時間置き、発酵させます。真夏であれば問題ないと思いますが、それ以外の時期、またはクーラーの効いた部屋だとなかなか温度調節が難しいです。
大豆が白く覆われれば完成!たくさん作って、冷凍しました。
ホームメイド・テンペの簡単な作り方
普通の作り方でも、美味しいテンペが出来上がりましたが、時間も手間もかかり、家で定期的に作るのはちょっと現実的ではないなと感じました。特に、大豆の準備(浸水させ、皮をむき、煮て、冷ますという工程)が私には、かなり手間だったので、何か近道はないものかと思っていたところに思いついたのが、おからです。
おからは、もともと煮た大豆から豆乳を作った後の残りかすなので、皮も残っていませんし、柔らかく煮てあります。たんぱく質はもちろん、食物繊維、大豆カルシウムなどの栄養価も高く、そして安い!近所のお豆腐屋さんで、新鮮なおからが60円で売っていました。このおからでテンペを作っていきます。
- おから…600g
- テンペ種菌…3g
- でん粉…7g
- 酢…60ml
まずは、おからを電子レンジに40秒ほど入れ(500W)、温めます。ほんのり温まる程度で大丈夫です。乾燥し過ぎないように気を付けてください。温かいおからに酢を混ぜます。
普通の作り方と同じく、テンペ菌とでん粉を混ぜたものを、おからによく馴染ませます。
普通の作り方では、Zipバッグを使ったのですが、使い捨てであまりエコではないと思い、ガラス容器を使うことにしました。ふわっとしているので、ヘラなどで上から押すようにしてきっちり詰めていきます。容器をラップで覆い、爪楊枝で穴を開けます。
発酵の温度調整ですが、こちらも、もう少し改善したいと思い、普段使用しているヨーグルトメーカーを40度に設定、ふたをせずに、おからが入った容器と発泡スチロール箱に入れ、箱のふたはきっちり閉めず少し開けてのせる状態にしました。ヨーグルトメーカーの発する熱が発泡スチロールの中で保温され、いい感じの保温器になりました!発泡スチロール箱がなければ、クーラーボックス、ヨーグルトメーカーがなければ、湯たんぽでも代用できそうですね。
おからを使用しているので、うまく固まるか不安でしたが、見事にテンペになりました!端は少し崩れやすいですが、しっかり固まっています。
発酵が進みすぎると黒く変色し、食べられますが、味が苦くなるので、黒くなった部分は切り捨てて使用します。
すでにいろいろなお料理に使ってみましたが、普通のテンペと同じくらい、いや、それ以上に気に入っています!味はテンペの特徴的な味そのもので、普通のテンペよりも食感がふわっとしている分、いい意味でまめまめしくないです。少しずつレシピのアイディアを紹介していきます!