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2019-04-03
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発酵生活の始め方から極め方まで、発酵食品を生活に取り入れるアイディアをシェアします。

発酵食品のメリット

まずは、発酵食品のメリットを3つご紹介します。

メリット①:栄養の吸収を良くする

タンパク質はアミノ酸に分解されることによって体に吸収されますが、腸内に食べ物が留まる時間は限られているため、全ての食べ物のタンパク質、栄養を分解、吸収することは難しいです。

発酵食品は、微生物、菌によってタンパク質がアミノ酸に既に大分分解されているので、そのまま栄養として吸収でき、消化に使うエネルギーも少なくすむため、体への負担も低くすみます。

メリット②:腸内環境を整える

体内の免疫細胞の6割が腸内に存在するとされています。発酵食品には、乳酸菌などの善玉菌がたくさん含まれるため、それらを腸内に取り込むことで善玉菌、悪玉菌のバランスが善玉菌優勢になり、腸内環境が整えられます。

メリット③:うまみで美味しい

発酵の過程でタンパク質から分解されたアミノ酸の中には、旨味成分となる酸も含まれ、素材の味を深く、美味しくする作用があります。

食べ方は?

発酵食品のメリットを最大限に生かしたいのであれば、菌が生きたまま体に取り込める生がおすすめですが、火を通していても、発酵の過程でアミノ酸への分解はできていて、栄養の吸収は良いですし、旨味成分もたっぷりです。

また、火を通した後の微生物、菌の死骸は腸内の善玉菌のいいエサになるので、腸内環境の改善に役立ちます。

発酵生活~初級編

一番手軽に発酵食品を生活に取り入れる方法として、いつも買っている食材を、発酵食品にスイッチしてみてはいかがでしょうか。

毎朝、シリアルやグラノーラに豆乳をかけて食べている方であれば、豆乳のヨーグルトにスイッチ。いつも調理に使う、塩、醤油、砂糖を、塩こうじ、醤油麹、甘酒にスイッチするのも簡単です。

また、パンが好きでよく食べる方であれば、天然酵母のパン屋さんを探してみましょう。通常のパンもイースト菌を使って発酵させた発酵食品ですが、天然酵母は、自然界の多種多様な酵母菌によって発酵させるため、複雑で味に奥行きがあるパンになっています。一度食べると病みつきになりますよ。

いつも買っている食材を発酵食品にスイッチする他に、市販の発酵調味料を普段の食事に積極的に使うのもおすすめです。サラダには、良質なお酢を何種類か用意しておき、食材や気分に合わせて入れるのもいいですし、ピクルスを刻んで入れるのもいいですね。

スープを作る時は、少量の酒粕や白味噌を加えると、コクと旨味がアップします。

発酵生活~自家製編

市販の発酵食品をいろいろ試したら、自家製にトライしてみましょう。

自家製のメリットは、安全、安心、安くできること。また、市販のもののように使い捨てのプラスチックに入っていないのでパッケージフリーで環境に優しいです。そして何より、手前味噌という言葉がありますが、手作りすることで愛着がわいて、お料理が楽しく、美味しくなります。

最初は、常温や冷蔵庫ででき、発酵時の温度管理が必要ないものが失敗がなくおすすめです。

以前ご紹介した、塩こうじと醤油麹は、米麹と塩、お水または醤油を混ぜ合わせ、常温で1週間ほど置いておくだけででき、とても簡単。塩、醤油の代わりに普段のお料理に使うだけで、味わいがぐっと深くなるので、まずトライしていただきたいです。

キムチは、白菜などに自生している乳酸菌を発酵させて作ります。白菜、塩、りんご、唐辛子の粉、甘味料があればでき、意外と簡単にできますよ。

同じくザワークラウトは、キャベツに自生している乳酸菌を発酵させて作ります。千切りにしたキャベツに塩をして、重しをしてしばらく置きます。今回は、コリアンダーも入れてみました。

しんなりして水分が出たら、空気が抜ける容器などで5日から1週間ほど常温で発酵させます。キャベツが液体に漬かっている状態にすることが重要なため、水分が少ないようであれば、キャベツをよく揉んで水分を出してから容器に入れます。

日本の伝統的なお漬物、ぬか床も思いのほか手軽にできる発酵食品です。すぐ漬けられる状態で売っているぬか床を購入しました。冷蔵庫で保存し、かき混ぜるのも、3日から1週間に1回で大丈夫とのことです。

常温で手軽にできる発酵ドリンクとして、コンブチャもあります。グラニュー糖を入れた紅茶に種菌であるスコビーを入れ、ふきんで蓋をして1週間から2~3週間常温で置いておくだけです。

そのまま飲んでもいいですし、スムージーに入れたり、フルーツを煮るのに使うのもおすすめです。スコビーはこちらからお買い求めください。

常温発酵に慣れたら、ヨーグルトメーカーを購入して、本格的な発酵食品を作ってみましょう。市販の豆乳ヨーグルトやケフィア菌などを種菌として、豆乳ヨーグルトを作ったり、米麹とお水で甘酒を作ることができます。また、ヨーグルトメーカーを発泡スチロール箱やクーラーボックスに入れ保温機として使うことで、納豆やテンペを作ったり、パンを発酵させることもできます。

発酵生活~上級編

ここまで発酵生活を極めたら、最終ステージとして、長期プロジェクトに挑戦しましょう。完成まで数か月を有する長期発酵食品は、その時に手に入る旬の果実を使った果実酒など、基本的には季節ものです。

今回は、時期としてはぎりぎり、少し遅いですが、寒仕込みがベストとされる味噌を仕込みました。浸水させた大豆を煮て、潰し、塩と麹を混ぜた塩切りこうじと混ぜ合わせます。空気が入らないように容器に入れ、約10か月熟成させます。出来上がりは、10か月後にご報告しますね。

長期ものは、時間をかけた分愛着も深くなりますし、一年を通して、その時期にあったものを仕込むことで生活に季節を取り込むこともできます。

いかがだったでしょうか。いろいろな発酵食品を試して、ご自分のスタイルの発酵生活を楽しんでくださいね。

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